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今日もビールがうまい

よくブログタイトルを変えたくなるブログ

「ゴダールと政治」@ポレポレ東中野

映画

https://www.instagram.com/p/BGN43WLF4I-/

先週の土曜日に「ゴダールと政治」特集を鑑賞。ポレポレ東中野にて。

『ウイークエンド』『ブリティッシュ・サウンズ』『プラウダ(真実)』『イタリアにおける闘争』を。1日に4本映画を観ると肩がこります……。

ジガ・ヴェルトフ集団時代のゴダール作品は非常に難解、と聞いていたので覚悟していたのですが、案の定難しくて途中で眠気に襲われそうになったり。

それでも、映像や言葉のふしぶしにダサさをまったく感じなくてカッコよかった。私がゴダールの映画を好きな一番の理由は、「よくわからないけれども、カッコいい」ということ。それに尽きる。そこがいい。

マルクス主義を全面に押しだした『ブリティッシュ・サウンズ』。チェコを舞台に繰り広げられる『プラウダ』、映像が不自然に切り離され黒画面が入りこむ『イタリアにおける闘争』。その背後にあるジガ・ヴェルトフ集団の根幹たるものを理解するにつれて、この映画たちはさらに美味しさを増すのだと思う。知的好奇心を刺激させてくれる映画の数々。

政治的メッセージの強い作品に挟まれつつ、観る者に笑いを与えてくれた『ウイークエンド』。車がぶつかる音、クラクション、色あせた車体……色もセリフも音も超ノイジー&クレイジー! 「ゴダールが『マッドマックス 怒りのデス・ロード』を撮ったらこんな感じになるのかな」とか思ったり。森の中で出会ったメルヘンチックな衣装に身をつつむ少女を燃やしてしまったり、車が羊に変身してしまったり、ファンタジックさを前面にだしつつ、政治的メッセージをオブラートに包んでいると感じた。とくに終盤の食人集団セーヌ=エ=オワーズ県解放戦線のシーン。車といった資本主義社会の産物がみるみる破壊された結末に姿をあらわす、国家が消滅したあとの自治的な社会を描いているんだなと思った。

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『ウイークエンド』で一番美しいと感じたシーンは、ポール・ジェゴフによるモーツァルトピアノソナタK.576の演奏シーンで。つきぬけるような青空のもと響き渡る軽快なメロディーは、陰惨な結末を知らないほどに無垢。このようなシーンがストーリー中に組み込まれていても何ひとつとして違和感を与えないところが、もう、本当にカッコいい。